ドイツがん研究センターの Waterboer ラボの科学者らは、感染歴やワクチン接種歴を迅速に調べることができるマルチプレックスアッセイのためのパーツを開発しました。『METHODS』誌の論文でこの研究チームは、複数の病原体に対する抗体の個別アッセイを開発したことを報告しており、将来的にはこれらのアッセイを組み合わせてマルチプレックスアッセイにすることも容易であると述べています。このようなアッセイは、「臨床診断、個人リスク評価、血清疫学研究」に利用できる「有用で汎用性の高い手段」であると科学者らは記しています。
最終的な目標は、時間、コスト、サンプル量を節約するために、多くの病原体の抗体をカバーするマルチプレックス血清学的アッセイを開発することであると研究チームは明言していますが、最初にビーズベースのシステムを使用して利用可能な単一病原体ターゲットの数を拡大する必要がありました。これを実現するために、Luminex の xMAP®テクノロジーを利用しました。
「我々は、ジフテリア菌と破傷風菌毒素、風疹ウイルス、およびパルボウイルス B19 に対する抗体を検出するために、ビーズベースの病原体特異的モノプレックス血清学アッセイを開発し、検証しました。」と報告し、各アッセイは、将来的にマルチプレックス解析の効率を改善するために、単一の抗原を使用していると言及しています。これらのアッセイは、「より大きなマルチプレックス血清学的パネルに効率よく組み込むことができます。」と付け加えています。
検証は、市販のアッセイを対照にして実施されました。特異性、感度、およびその他の判定基準が日常的臨床使用に適うものであることが分かりました。この研究からは今後のマルチプレックス開発の重要な基盤が与えられ、個々のワクチン接種や感染歴の特性決定を合理化することになるでしょう。